住民発議による住民投票 & 無条件ベーシックインカム

CHダグラス『社会信用論』翻訳者・上岡みおが世界の賢人に学んだことをつづるブログ

吉井美知子氏(ストリートチルドレン)

吉井美知子氏のプロフィール(2018年時点)

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吉井美知子氏
沖縄大学 人文学部
国際コミュニケーション学科 学科長 教授
国際協力学博士

著書
『原発輸出の欺瞞』(共編著)明石書店
『立ち上がるベトナムの市民とNGO』明石書店

■ストリートチルドレン支援活動

吉井先生は、20年以上にわたって、ベトナムのNGO(非政府組織)でストリートチルドレンの支援活動に尽力してこられました。

資金調達、政府からの抑圧、文化の壁・・・次々と立ちはだかってくる困難は、「他者と同じ目線に立って、ともに考える」ことで乗り越えていかれました。

今は、相談役としてNGOの活動支援を続けておられます。


■社会に積極的に関わろうとする人材育成

ご活躍の場を三重大学に移されてからは、三重県芦浜の「作られなかった原発」を地域教材として「フィールドスタディ」を敢行。

それは「他者と同じ目線に立って、ともに考える」ことの継続であると同時に、「参加型教育」の実践でもありました。

「参加型教育」とは、学習者が自ら現地に赴き、事実を認識し、考え、意見を表明・交換し、行動することを促す教育手法です。

学習者を、他者と協力しあって社会貢献しようとするところへと導いていくことが、「参加型教育」の最終目標とされています。

フィールドスタディに参加された学生さんの中には、「自立型社会」を目指す団体を立ち上げた方もいらっしゃるそうです。

吉井先生のベトナムでのご苦労は、社会に積極的に関わろうとする人材育成へと昇華されていっているようです。


■ベトナムへの原発輸出事業阻止

厳しい言論統制を敷いているベトナムでは、政治問題や環境問題に言及するだけで逮捕・投獄されてしまいます。

深刻な社会問題を是正しようとするときには、吉井先生のような、ベトナム語とベトナム事情に通じた知識人の国際協力が欠かせません。

日本からベトナムへの原発輸出計画があることを知った吉井先生は、ベトナム国内外の知識人と協力しあって、反原発活動を展開していかれました。

BBCベトナム語放送のインタビューを受ける、ベトナム国内の大学での講演では演題にはない原発の話をする、福島県内の事情をベトナム語訳して国会議員に配布する、といったご活動が功を奏したこともあり、ベトナムは日本からの原発輸入契約を撤回しました。

この契約は、核のゴミは日本にもってくる、核事故が起きたときは日本が補償する、巨額の融資に公的資金を使うという内容でした。

私たち日本国民もまた、ベトナムの原発輸入契約撤回によって救われたといえます。


■市民活動の応援

このたびのフォーラム(2018年3月6日に沖縄大学にて開催された「ベーシックインカムとダイレクトデモクラシー ~ 誰もが幸せに生きていける社会制度」)趣旨に賛同し、学外の市民活動をも応援くださった吉井先生の大きさに、尊敬の念は募るばかりです。

「誰もが幸せに生きていける社会制度」を構築しようとするとき、私たちは、吉井先生のご足跡のなかに、立ちはだかる困難に打ち克っていく知恵と勇気を見出し続けることでしょう。