住民発議による住民投票 & 無条件ベーシックインカム

CHダグラス『社会信用論』翻訳者・上岡みおが世界の賢人に学んだことをつづるブログ

住民投票から未来を作る!スイスと日本 ブルーノ・カウフマンさん①

f:id:kamio-kamio:20190503182155j:plain

2019年4月21日、沖縄県那覇市で開催した講演会

「住民投票から未来を作る!スイスと日本」質疑応答から

ウフマンさんへの質問

Q スイスの直接民主制度は素晴らしいが、なぜ、他の国は採用しないのでしょうか


A 権力者は、権力を分け与えないようにしようとするものだからです。

2つの例をご紹介しましょう。

第二次世界大戦中、スイスは参戦しませんでしたが、ヨーロッパ中が戦争中だったため、スイスの民主制度も廃止されてしまいました。

そして、政府は軍の配下に置かれました。

戦争が集結して、平和な世の中になっても、スイス政府は、直接民主制度を復活させようとはしませんでした。

スイス政府は、直接民主制度によって、スイスが共産主義国になってしまうと主張していました。

スイスに直接民主制度が復活することはないだろうと思われるほどでした。

住民発議制度や住民投票制度が復活したのは、戦争終結から4年後のことです。

(1949年に)国民発議制度の復活を問う国民投票が行われ、僅差で可決されました。


2つめの例は、女性の投票権です。私が生まれた1965年には、私の母は投票権を有していませんでした。

男性は、なかなか女性に投票権を与えようとしませんでした。

女性に投票権が与えられるまでに、3回もの国民投票が行われました。

権力者が権力を分かち合おうとしないからといって、それはあきらめる理由にはなりません。戦い続ける必要があります。

色々な経験をすることで、前へ踏み出すことができます。

多くの国で間接民主制度が導入されており、制度不備があるにしろ、多くの国に直接民主制度が導入されています。

日本にも直接民主制度が導入されているので、これを突破口として制度改正に取り組んでいくしかありません。

今ある制度を利用して、直接民主制度を前進させていくのです。

その好例はドイツです。

30年前、ドイツには、自治体レベルでの住民投票制度は存在していませんでした。

しかしながら、ドイツ人に許されていた制度を突破口として取り組んでいった結果、すべての州と自治体に、比較的住民投票制度が導入されていきました。

とはいえ、ドイツ人はまだ、国民投票への投票権を有していません。

市町村レベル、県のレベルで、より良い住民投票条例を作っていくことが必要です。

嫌いなもの、例えば基地への「反対」でまとまるのは簡単ですが、どうしていくかの「対策」でまとまるのは難しいものです。

直接民主制は、ただ反対するだけの道具ではありません。
賛成する、同意していく道具でもあります。

国民投票や住民投票を通して、あなたの意見をきいてもらうことができます。
その結果、そのコミュニティの一員になっていくのです。

自分が住んでいる地域に民主主義を浸透させることで、国全体をより民主的にしていくことができます。

日本に来て、皆さんが、民主主義を実践する準備があることを感じています。

日本の皆さんは、働き者で、そのうえ我慢強いのですから。